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食品による年齢別の内部被曝ベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算ツール

食品による内部被曝に関して,ベクレル(Bq)からシーベルト(Sv)へ変換する計算が行えます.
数値を入力後,計算実行ボタンを押してください.

ICRPとECRRの2つの評価方法で表示していますが,ECRRについては I133, Cs136, Pu238, Pu240 はデータがありませんので0表示としています.

月ごと・年ごとの被曝量も同時に算出します.
生物学的半減期は成人想定と思われる数値を使って算出しています.
子どもの場合はより早く排出されるようですので,月ごと・年ごとの被曝量のシミュレーション結果は実際とずれますのでご注意ください.
(摂取直後により被爆が集中する形になると思います.)
K40については生物学的半減期を考慮していないため,月ごと・年ごとの数値は実際と大きく異なりますのでご注意ください.

2種類の係数で算出していますが,ICRPとECRRの係数で出るSvは異なる単位ですので,単純に比較できません.
リスクはそれぞれ以下のようになります.
影響ICRPリスク(100,000μSvあたり)ECRRリスク(100,000μSv ECRRあたり)
致死ガン 0.5% 1%
非致死ガン 1% 2%
遺伝的疾患 0.2% 0.4%
心臓病 仮定されていない 0.5%

ICRP・ECRRの考え方についてや,リスクをどう考えるかは 放射能の話~生きのびるための基礎知識 にわかりやすく解説されていますので,こちらを読まれることをお勧めします.

それぞれの信頼性は,当ページ作者としては以下のように考えています.

ICRP係数
この係数が国際標準です.
古い時代に想定された係数で,内部被曝を軽視しているとの批判があります.
参考:内部被曝についての考察
ECRR係数
最も内部被曝を重大に評価している係数です.
環境保護系の団体がICRP批判のために設置した調査グループのようです.
ECRRの2010年勧告ではICRPで考慮されていない様々なことについて考慮されているようですが, 科学的厳密さに欠けているとの指摘もあります.
参考:ECRR2003報告における新しい低線量被曝評価の考え方
参考:低線量被曝リスク評価に関する話題紹介と問題整理
ECRRの胎児の係数は,~1歳の10倍とざっくり決められています.
胎児に関しては特に数値が大きく表示されますが,かなり曖昧な数値と理解するのが良いと思います.

経口摂取のベクレル・シーベルト換算

放射性物質 Bq/kg 摂取量(kg) Bq計 ICRP年齢別被曝量(μSv) ECRR年齢別被曝量(μSv ECRR)
~1歳 ~2歳 ~7歳 ~12歳 ~17歳 17歳以上 胎児 ~1歳 ~14歳 14歳以上
I131 ヨウ素 Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
I133 ヨウ素 Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無)
Cs134 セシウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
Cs136 セシウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無)
Cs137 セシウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
Sr89 ストロンチウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
Sr90 ストロンチウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
Pu238 プルトニウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無)
Pu239 プルトニウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
Pu240 プルトニウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無)
K40 カリウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無) 0(係数無)
Ra226 ラジウム Bq/kg kg 0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv
合計 70年間積算
(μSv)
50年間積算
(μSv)
70年間積算
(μSv ECRR)
50年間積算
(μSv ECRR)
0Bq 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv 0μSv

計算に使った係数

計算に使った係数は以下の数値を使っています.

時期別の計算
以下の方法で行っています.
半減期を考える場合,内部被曝では浴びる放射線量は放射性物質の半減期(物理学的半減期)だけでなく, 排泄等による体外への排出による半減期(生物学的半減期)の影響も考慮して考える必要があります.
シミュレーション時には,K40以外は生物学的半減期を考慮した半減期で計算しています. I131,Cs137,Sr90,Pu239 についてのみ生物学的半減期のデータがあるため, 同位体については同じ特性を示すとの仮定の元で同じ生物学的半減期であるとみなして計算しています.
K40についてはデータが無いため,物理学的半減期で考えて計算しています. そのため,K40については月ごと・年ごとの数値は実際と大きく異なります.
ICRPの係数
ICRP Publ.72 に記載されている数値を利用しています.以下で購入できます.
ICRP Publication 72 (amazon.co.jp)
ICRP Publication 72 (amazon.com)
(※2011/05/28現在,通常より高値の価格になってるようです.わたしが購入したときはamazon.comで$100くらいでした)
ECRRの係数
次のPDFの係数を利用しました.244ページの Table A1 に記載されています.
ECRRにはPu239についてμ particleの場合として別の係数が有り,1桁高い数値もありますが,このツールでは通常の方の係数を使っています.
2010 Recommendations of the European Committee on Radiation Risk
実効半減期
次の資料の係数を利用しました.
Physical, Biological, and Effective Half-lives for Selected Isotopes
I133,Cs134,Cs136,Sr89,Pu238,Pu239 については同位体において生物学的半減期が同等との仮定を行い,実効半減期を計算しました.
実効半減期は下記の数値を使用しています.
放射性物質実効半減期(日数)
I1317.6
I1330.86
Cs13464
Cs13611
Cs13770
Sr8930.36
Sr906800
Pu23822300
Pu23972000
Pu24072800
Ra22615000

計算はJavaScriptで記載していますので,計算方法の詳細はソースを見てください.

食品の規制値

飲食物の摂取制限に関する指標は, 食品の基準値の設定についてを参照してください.

食品の測定データ

食品の測定データは食品中の放射性物質検査データを参考にしてください.