ガイガーカウンターには自己ノイズがあって,低線量では高めに数値が出るという話を聞きます.
それを確かめるべく,鉛ブロックで囲み,9つの機種を中に入れて線量を測ってみました.
今回はそれぞれ何回か測定して,数値のばらつきも確認しました.
通常であれば,複数回測定して平均値を取るべきなのですが,今回は0.00になるかどうか?という視点で調べたので,
表示された中の線量率のうち,小さいものをピックアップして記載しています.
(あまりに値がばらつく場合は範囲で記載しています)
自己ノイズとして平均的に加算される線量率として見た場合,下記の数値は正しくなく,
実際はもっと大きな差があることになりますので,ご注意ください.
機種 | 検出器 | 線量 |
---|---|---|
HORIBA PA-1000 Radi | シンチレーション式 | 0.001~0.004μSv/h |
クリアパルス Mr.Gamma A2700 | シンチレーション式 | 0.000~0.002μSv/h |
RADEX RD1503 | ガイガーミュラー管 | 0.02~0.09μSv/h |
RADEX RD1008 | ガイガーミュラー管 | 0.02~0.04μSv/h |
Polimaster PM1621 | ガイガーミュラー管 | 0.03μSv/h |
Polimaster PM1703MA | シンチレーション式 | 0.00μSv/h |
Polimaster PM1703MO-1B | シンチレーション式+GM管 | 0.00μSv/h |
RAE Systems DoseRAE2 | シンチレーション式 | 0.01μSv/h |
テクノAP TA100U | 半導体式 | 0.00~0.01μSv/h |
測定回数などは厳密ではないので,あくまで一例としてみていただければと思います.
Polimaster PM1703系は0.00μSv/hにすぐになることを確認できるのですが,
RADEX RD1503 などはふらつきが大きかったので,試した回数も多めです.
シンチレーション式のものは,やはり全般的に0.00~0.01μSv/h程度となっており,自己ノイズのようなものがほとんど無いことが分かります.
ガイガーミュラー管でも,機種毎に差はあるようです.
試した中では,RD1503 は大きめに表示される傾向があるように感じました.
この結果からも,ガイガーミュラー管をつ買った測定器では,0.1μSv/h以下などの低線量での測定時は,0.02~0.03くらいは高めに出ると考えた方が良さそうです.
PM1703MO-1Bはシンチレーション式&ガイガーミュラー管の両方搭載タイプですが,
線量率の表示についてはシンチレーション式の検出器の方を使っているようです.
前回はPM1610,PM1405を測っていますので,こちらもあわせて参考にして下さい.
やはり同じような傾向があるようです.
参考:ガイガーカウンターの自己ノイズ (2011/08/02)