SFZ Note Player
SFZ Note Player は入力音からノートを検出し、選択した SFZ 音源でその音を鳴らします。手持ちのピアノ SFZ で曲の音をなぞったり、別の楽器の音を原音に重ねたりできます。複数の音を同時に推定するため、特に音の密集した曲では取りこぼしや誤検出があります。
音程の変更やサンプルレートの変換では、折り返しノイズを自動的に抑えます。
Retrigger Drop で、同じ音の検出が続いている間に再発音する条件を調整できます。検出と Note Hold の保持期間が終わってから同じ音を再び検出すると、新しい音として発音します。
音質調整ガイド
Select SFZ Folder… を押し、SFZ ファイル、サンプル、インクルードファイルを含む音源フォルダを選びます。複数の SFZ ファイルが見つかった場合は音源を選んで Select を押します。登録した音源は SFZ で選べます。音源の名前と保存場所は EffeTune の設定フォルダ(%APPDATA%\Frieve\EffeTunePlugin)の sfz-references.json に記録します。サンプルは元のフォルダから読み取り、コピーしません。Remove は登録だけを削除し、元のファイルは削除しません。元の音源フォルダを保管してください。
まず Dry を 0%、Wet を 100% にして音源だけを聴き、Dry を上げて原音を重ねます。Octave を -1 にすると原音に低い音を、+1 にすると高い音を重ねられます。Threshold を上げると、より確実に検出された音だけを拾いやすくなります。Lowest Note と Highest Note で聴きたい音域に絞れます。音源が常に弱すぎる、または強すぎる場合は Velocity 1 Level と Velocity 127 Level を調整し、最後に Output Gain で音量を揃えます。
低い旋律を追うには Lowest だけを、高い旋律を追うには Highest だけを有効にします。
持続音が意図せず何度も鳴る場合は、Retrigger Drop を既定値の 40 dB から上げてください。96 dB にすると、音量変化による再発音を強く抑えられます。同じ音を繰り返し弾く演奏を拾いたい場合は下げます。
ノートを長めに保ち、検出の短い途切れをつなぐには Note Hold を上げます。100 ms にすると、さらに 100 ms 維持してからノートオフします。
Note Spectrogram に音が表示されていても、Threshold や Lowest Note / Highest Note の条件を満たさなければ発音しません。低い音や高い音が鳴らないときは音域の設定を確認し、Threshold を下げて試してください。また、Octave を適用した後の音にSFZ音源が対応しているか確認してください。
パラメータ
SFZ: 音源を名前で選びます。手動で音源を選択・取り込んだ最初の読み込みだけ問題をダイアログで案内し、自動の再読み込みでは表示しません。
Threshold: 検出に必要な確信度の下限(0.01~1、既定値 0.75)です。上げると不要な音を減らせますが、小さな音や不明瞭な音を拾いにくくなります。
Retrigger Drop (dB): 再発音に必要な、入力ノートのピークからの音量低下量です(1~96 dB、既定値 40 dB)。この量以上下がった後、6 dB 以上上がると再発音します。上げると持続音の再発音を抑え、下げると同じ音を繰り返し弾く演奏を拾いやすくなります。
Note Hold (ms): 検出が終わってからノートオフするまで、追加で音を保持する時間です(0~100 ms、既定値 50 ms)。保持中に同じ音が戻ると、そのままつなげます。音源の音量変化やサンプルの終端は引き続き適用されます。
Velocity 1 Level / Velocity 127 Level (dB): 最も弱い/強い演奏ベロシティに対応する入力ノートのレベルです(既定値 -60 dB / -10 dB)。値を下げると、同じ入力でも強いベロシティになります。二つの値の間隔によって、入力レベルの変化に対するベロシティの広がりが変わります。
Lowest Note / Highest Note: 検出する最低/最高ノートです(設定範囲 A0~C8 / MIDI 21~108、既定値 E1 / G6)。音名で表示され、範囲外の音は無視します。
Highest / Middle / Lowest: Octave を適用する前の低い旋律、中間の音、高い旋律を選びます(既定ではすべて有効)。Middle は現在検出されている最低音と最高音の間にある音を選びます。低い旋律と高い旋律は、それまでの音高を追うことで急な切り替わりを抑えます。検出音が1つなら両方に含まれます。選択から外れた音は自然に減衰し、すべて無効にすると新しい音を鳴らさなくなります。
Octave: 新しく鳴る SFZ 音源の音を、1 オクターブ刻みで -2~+2 オクターブ移動します(既定値 0)。負の値で低く、正の値で高く鳴らします。入力の検出範囲と、すでに鳴っている音は変わりません。
Max Voices: 同時に再生するサンプルの数を制限します。大きくすると重なった音やリリース音を残しやすくなりますが、処理負荷が増えます。小さくすると古い音が早く置き換わります。
Dry (%): 原音の音量です(0~100%、既定値 20%)。0% で消音し、100% で元の音量を保ちます。
Wet (%): SFZ 音源の音量です(0~100%、既定値 100%)。0% で消音し、100% で音源本来の音量を保ちます。Dry と Wet は独立して調整できます。
Timing (ms): 原音と SFZ 音源の発音タイミングを調整します(-100~+100 ms、既定値 0)。負の値では原音をさらに遅らせ、正の値では音源を遅らせます。聴きながら調整し、音の立ち上がりを近づけてください。
Output Gain (dB): 原音と音源を混ぜた後の音量を調整します。
Timing が 0 ms のとき、原音は音符検出の計算と補正待ちに合わせ、約 80 ms 遅らせます。解析の周期や音源のアタックにより、発音のタイミングには小さな差が残ることがあります。手前に有効な Note Spectrogram があり、音域、入力バス、チャンネル選択が同じで、間の音が変更されていなければ解析を共有して処理負荷を減らせます。
読み込みは一般的な SFZ の選択条件、ピッチ、音量、パン、ループ、音量包絡に対応しています。リリース時の減衰は最低 0.2 秒で、SFZ に指定された長い値は維持します。サンプルが先に終わる場合は、そこで音も止まります。コントローラーの範囲条件は初期値で判定し、SFZ の set_ccN による指定があれば優先します。たとえば初期状態でペダルを離しているピアノでは、そのときのサンプルを使い、ペダルを踏んだときの層を重ねません。音源に既定のキースイッチ奏法が指定されていれば、その奏法を使います。ノートオフ、コントローラーのイベント、演奏中のキースイッチ切り替えなど、未対応の演奏条件が必要な層は省略します。不正な領域は除外し、有効な領域の読み込みは続けます。その他の未対応の音づくり設定は無視します。
容量上限の既定値は 256 MiB です。設定 → 一般 の SFZ の容量上限 で、最大 1024 MiB(1 GiB) まで引き上げられます。上限は音源のファイルと、再生用に展開したサンプルの両方に、次回の選択・取り込み・読み込みから適用されます。上限を上げると使用するメモリが増えます。音源全体が上限を超える場合は、演奏できる音域をカバーする代表サンプルで読み込みを試みます。ベロシティによる音量変化は維持し、ベロシティ層やラウンドロビンによる音色の変化は簡略化します。それでも収まらない場合は、小さな音源を選ぶか上限を上げてください。サンプルを使う他のエフェクトとも処理用メモリを共有します。
プリセットや共有パイプラインに含まれるのは音源への参照だけで、音源ファイルは含まれません。音源をほかのPCでも使うときは、そのPCで音源フォルダを選び直してください。SFZ 音源ファイルはユーザーデータのバックアップにも含まれないため、元の SFZ フォルダを保管してください。