消しゴムモード(非破壊 AI 修復)

フルスクリーン表示中に E キーを押すと消しゴムモードに入ります。 画像の不要な部分(汚れ、傷、綴じ跡、スキャンノイズなど)を塗りつぶして指定し、AI (MI-GAN) で周囲の画像から自然に補完します。

ℹ️
元の画像ファイルは一切変更しません。 修復情報(マスク)はアプリケーションのデータベースに保存され、表示時にリアルタイムで適用されます。 マスクはいつでも編集・削除でき、元の画像に戻すことができます。

基本的な使い方

  1. E キーで消しゴムモードを開始。左上にツールパネルが表示されます
  2. ツールを選んでマスク領域を指定(赤い半透明オーバーレイで表示)
  3. E キーで AI 補完を実行。マスク領域が周囲の画像から復元されます
  4. Esc キーで消しゴムモードを終了(フルスクリーンは継続。マスクは自動保存)
ℹ️
消しゴムモード中は通常のフルスクリーンショートカット(矢印ナビ、回転等)は無効化され、専用キーのみが有効になります。 誤操作を防ぎつつマスク編集に集中できます。

ツール

ツールショートカット操作
選択Sベクタオブジェクト (縦線/横線/直線) をクリックして選択・編集する。描画はしない
囲みLドラッグで自由に囲んだ領域の内側を塗りつぶし
B円形ブラシで自由に塗る。ホイールまたは Ctrl+ドラッグで太さ調整
縦線Vドラッグした横幅で画像の上端から下端まで縦に塗りつぶし (ベクタとして保存)
横線Hドラッグした縦幅で画像の左端から右端まで横に塗りつぶし (ベクタとして保存)
直線Iドラッグで始点と終点を結ぶ太い直線を塗る (ベクタとして保存)。ホイールまたは Ctrl+ドラッグで幅調整

筆・直線ツールの太さ変更

どの方法でも値は共通なので、パネル上のスライダー表示に即座に反映されます。

縦線・横線ツールの位置/傾き調整(Ctrl+ドラッグ)

スキャン画像の傾き補正によって、ゴミによるスキャンノイズ線がわずかに傾くことがあります。 通常ドラッグで線の幅を決めた後、Ctrl+ドラッグで線の位置と角度を細かく調整できます。

Ctrl を押している間は幅・高さは固定されます。Ctrl を離せば通常の幅変更に戻ります。

描画 / 消去モード

パネル上部の「描画」「消去」ボタン、または D / F キーでモードを切り替えられます。 描画モードではマスクを追加し、消去モードでは塗りすぎた部分を消すことができます。 すべてのツールが両モードに対応しています。

マスクスロット(別ページへの適用)

スキャンで汚れが固定位置に出る場合、同じマスクを偶数ページ全体・奇数ページ全体に繰り返し適用したいことがあります。 マスクスロット機能を使うと、現在のマスクを一時保存して別のページに貼り付けられます。

保存・ロードは消しゴムモードの左パネル「マスクスロット」欄のボタンから行います。 ロードすると現在のマスクはスロットの内容で上書きされます。 偶数/奇数ページを取り違えて反対側のスロットをロードしてしまったときに旧マスクが合成されないよう、差し替え仕様にしています (直前の状態は Ctrl+Z で戻せます)。 スロットは画像サイズが違っても自動リスケールされるため、解像度の異なる画像間でも共有可能です。

F7 / F8: フルスクリーン表示のまま即適用

フルスクリーン表示中 (消しゴムモードに入っていない状態) に F7 / F8 を押すと、 保存 1 / 保存 2 のマスクを現在のページに即座に適用して AI 補完まで実行します。 消しゴムモードを開く必要がなく、ページをめくりながら 1 キーでマスクを次々に適用できます。 既存のマスクがある場合も同じく上書きになるので、間違って違うスロットを押してしまっても、 正しいほうを押し直せば差し替わります。

ℹ️
スロットの使用例: スキャン本の偶数ページに共通のノイズがある場合、 1 ページ目でマスクを作成して保存 1 に保存 → 他の偶数ページに移動して F7 で即適用、を繰り返します。

グリッド画面で一括適用

サムネイル画面でも F7 / F8 で一括適用できます。 適用対象は「チェック済みサムネイルがあればすべて、なければ選択中の 1 枚」です。 対象ページには DB にマスクが書き込まれ、次にフルスクリーンで開いたときに AI 補完が自動で走ります。

複数選択の方法:

マスク保有バッジ「消」

消しゴムマスクが保存されているページには、サムネイル左上にオレンジ色の「消」バッジが表示されます (補正済みの青「補」バッジと横並び)。どのページにマスクを適用済みか一目で分かります。

マスク全体の位置・角度の微調整

スキャン時の用紙のずれで、スロットに保存したマスクの位置や角度が微妙に合わないことがあります。 消しゴムモード中に何も選択していない状態で、以下のキーでマスク全体 (ビットマップ + ベクタ) をまとめて動かせます。

キー動作
矢印キー1 ピクセル平行移動
Ctrl+矢印10 ピクセル平行移動
[ / ]±0.1° 回転 (画像中心まわり)
Ctrl+[ / ]±1° 回転

ベクタオブジェクトの後編集

縦線・横線・直線ツールで作成した線は、ビットマップではなくベクタオブジェクトとして保存されます。 S キー (または左パネルの「選択」ボタン) で選択ツールに切り替えると、オブジェクトをクリックして後から編集できます (筆・囲みはビットマップなので後編集不可)。他のツール中は誤選択を防ぐため、選択ツール以外ではクリックで選択されません。

操作動作
選択ツールに切り替えS キー、または左パネル「選択」ボタン
オブジェクトをクリック選択 (黄色の枠が表示される)
選択中にドラッグ平行移動
選択中に Ctrl+ドラッグ縦方向=回転、横方向=太さ変更
直線の端点 (黄色の丸) をドラッグ始点 / 終点の位置変更
選択中に矢印キー / [/]選択オブジェクトだけを平行移動 / 回転
Del選択オブジェクトを削除
Esc (選択中)選択解除 (消しゴムモードは継続)
他のツールに切り替え自動で選択解除

元に戻す(Undo)

Ctrl+Z で直前のマスク操作を元に戻せます(最大 20 手まで)。 筆ストローク、囲み、縦/横線、直線、スロットロードなどがそれぞれ 1 手として記録されます。 消しゴムモードを抜けると履歴はクリアされます。

消しゴムモード中のズーム

ズームは常に Ctrl+マウスホイールで行います。消しゴムモード中はホイール単体によるページめくりが無効化されており、 筆・直線ツール選択中は太さ変更に、その他のツール選択中は無効になっています。

ブラシカーソル

筆ツールのカーソルは黒と白の破線で描画されます。 白背景でも黒背景でも視認できるよう、背景に依存しないコントラストで表示されます。

非破壊マスクの保存と復元

マスク情報は自動的にデータベースに保存され、次回同じ画像を開いたときに自動的に適用されます。 元の画像ファイルには一切手を加えないため、いつでも修復を取り消して元の状態に戻すことができます。 Esc で消しゴムモードを終了するときにも自動で保存されます。 「マスク全削除」ボタンで保存済みマスクを完全に消去し、元の画像に戻せます。

ショートカット一覧

キー動作
E消しゴムモード開始(1 回目)/ マスクを確定して AI 補完を実行(2 回目以降)
Esc消しゴムモードを終了(フルスクリーンは継続、マスクは自動保存)
S / B / L / V / H / Iツール切替: 選択 / 筆 / 囲み / 縦線 / 横線 / 直線
D / F描画モード / 消去モードに切替
Ctrl+ZUndo(最大 20 手)
矢印キーマスク全体 (or 選択ベクタ) を 1 px 平行移動
Ctrl+矢印同じく 10 px 平行移動
[ / ]±0.1° 回転 (画像中心 or 選択ベクタ中心)
Ctrl+[ / ]±1° 回転
Del選択中のベクタオブジェクトを削除
Ctrl+ドラッグ筆・直線→太さ変更、縦線・横線→位置/傾き調整、ベクタ選択中→回転・太さ
マウスホイール筆・直線ツール時は太さ変更(その他ツール時は無効)
Ctrl+マウスホイール画像ズーム
ℹ️
  • 消しゴムモードは分析モード・補正モード中は使用できません
  • 見開き表示中に E を押すと、左ページの編集画面に切り替わります。消しゴムパネル上部の「左ページ」「右ページ」ボタンで編集対象を切り替えできます (片側のみのページではボタンは表示されません)。終了時は元の見開き状態に戻ります
  • 補完処理は AI モデル(MI-GAN)で行われます
  • 補完済み画像の左下に「消去補完済み」ステータスが表示されます