動画再生

mImageViewer はフルスクリーン表示中に動画ファイルをインライン再生でき、 画像と同じグリッド一覧から動画も一緒に扱えます。本ページでは動画関連の機能 (再生操作・タイル モード・ブックマーク・音量自動調整・VST3 プラグイン処理・AI 動画アップスケール)をまとめて説明します。

動画の再生

MP4 / MKV / MOV / AVI / WMV / MPG / MPEG などのコンテナと、 H.264 / HEVC / AV1 / VP9 などの主要コーデックに対応した動画を、フルスクリーンでインライン再生できます (FFmpeg LGPL DLL バックエンド)。GPU ハードウェアデコード (D3D11VA) と GPU 直接描画に対応しており、 4K 60fps 動画もカクつかず再生できます。アナモルフィック収録の動画は表示アスペクト比 (SAR) を自動補正して表示します。

動画を開くと、グリッドからの起動でもフルスクリーン中の動画送りでも自動再生します。 resume 位置はファイルごとに自動保存され、次回は保存済み位置から再開します。

基本操作

操作動作
Space / Enter / 画面クリック再生 / 一時停止をトグル
Shift+Enter外部プレイヤー(関連付けされたアプリ)で開く
/ 5 秒シーク(前 / 次)
Shift+ / 1 秒シーク(細かい)
Ctrl+ / 30 秒シーク(大きい)
Ctrl+Shift+ / 前 / 次の 1 フレームへ移動して一時停止
/ / マウスホイール前 / 次のメディア ファイル(画像・動画・ZIP 内画像・PDF ページなど)へ移動
Fパフォーマンス オーバーレイ表示の ON/OFF(フレームレート・デコード時間など)

動画の先頭 / 末尾でそれ以上シークできない場合は、「動画先頭です」「動画末尾です」と画面に表示されます。 再生中はマウスやキー操作が 3 秒間ない場合に上部 HUD とマウスカーソルを自動的に隠して画面に集中できるようにします。

上部バー

画面上部にはタイトルバーが表示されます。 左側にファイル名と解像度・フレームレート・コーデック・現在位置が並び、 右側に × 閉じる / ウィンドウ内表示・全画面表示の切り替え / ▦ タイル モード / パフォーマンス オーバーレイ トグル / VST3 パネル (有効時のみ) の各ボタンが配置されます。

下部 HUD

画面下部には 2 段構造の HUD が表示されます。 上段には シーク バー(フル幅、ヒット領域広め、ホバーするとその位置のサムネイル プレビューが表示されます)。 下段には左から 最初から再生 / ▶ 再生・一時停止 / ループ / 連続再生 / ↑ 前の項目 / ↓ 次の項目(前/次のメディア ファイルへ移動。 / キーと同じ) / 前のマーカー / 次のマーカー(チャプター・ブックマーク・ピンへジャンプ。 対象が無い場合はグレーアウト表示) / キャプチャ パレット(前フレーム / クリップボードへコピー / ファイルへ保存 / 次フレーム) / 時刻 / 再生速度 / 🔇 ミュート / 出力ノーマライズ / 音量スライダー (-∞dB〜+18dB) が並びます。

Ctrl+S またはキャプチャ パレットの保存ボタンで、現在位置の動画フレームを キャプチャ保存フォルダへ保存できます。クリップボードにコピーするには、キャプチャ パレットのコピー ボタンを使います。保存形式と保存先は設定メニュー →「環境設定…」→ キャプチャ保存で変更できます。

再生中は数秒間操作がないと HUD が滑らかにフェードアウトし、マウスを動かすかキーを押すと再表示されます (一時停止中・HUD ホバー中は常時表示)。

ウィンドウ内表示でウィンドウを狭くしたときは、収まらないボタンが右側から順に省略されます (まずキャプチャ パレット、続いてマーカー、前/次項目の順)。省略されたボタンは Ctrl+S(フレーム保存)/ Ctrl+Shift+/ (フレーム送り)/ J/K(マーカー)/ /(前/次の項目)の キーボード ショートカットで同じ操作ができます。

ウィンドウ内表示と全画面表示

動画は 2 つの表示モードで再生できます。

上部ホバーバーの × ボタンの左にあるウィンドウ切り替えボタンで、いつでも 2 つのモードを 切り替えられます。再生中に切り替えても音声は途切れず、再生位置もそのまま引き継がれます。 選んだモードは記憶され、次に動画や画像をフルスクリーン表示したときも同じモードになります。

この表示モードは静止画にも共通で適用されます。ウィンドウ内表示のときは、動画から ホイールで静止画へ送っても静止画が同じウィンドウの中に表示され、表示の大きさが 急に変わりません。

音量・ミュート・倍速再生

音量調整は Shift+ / で dB 目盛りの 1/4 幅ずつ上下、または下部 HUD の音量スライダーで行います。 音量は -∞dB〜+18dB で調整でき、0dB を超えるブースト部分はスライダー上で黄色表示されます。 safety limiter が音量を大きく(おおむね 1dB 以上)抑え込んだときは、音量表示の右側に赤いインジケータが短く出ます。 M でミュートを切り替えられます。ミュート状態は動画切替と次回起動へ引き継がれます。

倍速再生(ピッチ維持)

下部 HUD のミュートとボリュームの間にある速度ボタンから 0.5x〜3.0x の 11 段階 (0.5x / 0.75x / 1.0x / 1.25x / 1.5x / 1.75x / 2.0x / 2.25x / 2.5x / 2.75x / 3.0x)を選択できます。 音声は高品質なタイムストレッチでピッチを維持するため、セリフが自然なまま聞き取りやすく、 長尺の確認や流し見に便利です。 速度ボタンを右クリックまたはダブルクリックすると 1.0x(等倍)に戻せます。 動画を切り替えてもアプリ再起動後も速度が維持されます。 VST3 プラグインには等倍のサンプルが渡されるので、LUFS 測定値などは速度に依存せず正しい値になります。

音量自動調整(ラウドネス ノーマライズ)

下部 HUD のミュートと音量スライダーの間にある「Norm」ボタンで、動画ごとに音量を -14 LUFS 相当(YouTube / Spotify と同等)に揃えられます。 動画によって音量がバラバラだった場合に、フォルダ内の連続再生で音量がそろうのが利点です。

音量スライダーはノーマライズ後の音量を 0dB として、その上に乗ります。

ループ・チャプター・ブックマーク・ピン留め

ループモード

L キーまたは下部 HUD のループボタンでループモードを切り替えられます (ループなし → 全体ループ → チャプターループ → ブックマークループ → ループなし)。 チャプターやブックマークが無い動画では当該段階を自動でスキップします。

動画を切り替えてもループモードは維持され、新しい動画にチャプター / ブックマークが無いときは全体ループとして動作します。 ループボタンの上には現在のモード(CH / ブックマークアイコン)が表示されます。

連続再生

下部 HUD のループボタンの隣にある連続再生ボタンで、フォルダ内の動画を順番に再生できます。 ボタンは「オフ → 連続再生 → 連続再生 + ループ」の順に切り替わります。

ブックマーク

B キーで現在位置にブックマーク(🔖)を追加できます。J / K で前 / 次のチャプター・ブックマーク・ピンへジャンプし、ジャンプ先のタイトルが画面右上にトーストで一瞬表示されます。

左ジャンプパネル

画面左端にカーソルを近づけると、ピン留め(📌)+ ブックマーク(🔖)+ チャプター(📑)の各位置に サムネイル付きでジャンプできるパネルが表示されます。各行クリックで seek、ブックマークの ✏ で名称編集、× で個別削除できます。 名称を付けたブックマークはチャプターと同じように左パネルとジャンプ時のトーストに表示されます。 パネル上部の 🔖 ボタンで現在位置にブックマーク追加、📌 ボタン(P キーと同じ)で現在のフレームを 動画グリッドサムネにピン留めします。ピン留めの解除はパネル内のピン行右側の × ボタンで行います。

ブックマークの一括登録

動画のコメント等にチャプターリスト(時刻 + タイトル)が書かれている動画では、左ジャンプパネル上部の一括登録ボタンから貼り付けて まとめてブックマーク化できます。クリックで中央に貼り付け用ダイアログが開きます。

同じダイアログから現在のブックマーク一覧をクリップボードへエクスポートもできます (「一覧をクリップボードにコピー」ボタン)。隣の「秒単位にする」チェックボックスを ON にすると整数秒に切り捨てて出力するので、 動画コメント欄のように小数秒を timestamp として認識しないサービスへ貼り付ける場合に便利です。OFF にするとミリ秒精度 (mIV へ貼り戻すと元の位置に正確に復元)で出力します。チェックボックスは記憶されず、ダイアログを開き直すたびに ON が既定になります。

誤って登録してしまったときは、同じダイアログ内の「この動画のブックマークをすべて削除」ボタンから一括削除できます (ボタンを押すと確認メッセージが出てから実行されます)。 ダイアログ右上の × ボタンでいつでも全体を閉じることができます。

代表サムネへのピン留め

P キー(または HUD のピンボタン)で、現在表示中のフレームを動画のグリッドサムネイルにピン留めします。 フォルダ一覧で動画の中身が一目で分かるようになります。既にピン留めがある場合は現在位置で上書きされます。 この保存済みフレームは、親フォルダの代表サムネイルに動画を指定するときにも使われます (代表サムネイルを手動で指定する を参照)。

サイドカー画像

動画と同名の画像ファイル(例: movie.mp4 の隣の movie.jpg)が並んでいる場合、 その画像を動画サムネに使うサイドカー機能を搭載しています。 環境設定 → 動画 → グリッドサムネイルで動作を切り替えられます。 フルスクリーン再生中に P キーでピン留めしたフレームは、この設定に関わらず常に最優先で使われます。

タイル モード

動画フルスクリーン中に S キー(または上部ホバーバーの ▦ ボタン)でタイル モードに切り替わります。 動画全体を一定間隔のサムネイルで一覧表示し、長い動画の中身を一目で把握できます。 多数の動画を並べて中身を一気に確認したい用途にも向いています。

キーボード操作

タイル表示中は現在位置より後の最初のサムネイルに、時刻ラベル込みの強調カーソル(黄色の枠と暗色の時刻ラベル)が付きます。

操作動作
/ 強調カーソルを前 / 次のサムネイルへ移動
Ctrl+ / 強調カーソルを 1 行分移動。Shift はタイル中の左右移動では無視
Space / Enter強調カーソルの位置から再生
Ctrl+ホイール列数(4 / 6 / 10 / 16 / 20 / 26 / 30)切替(両端で停止)
S 再押下 / Esc / × ボタンタイル モードを解除(再生位置は変更されません)

上部バー右側の細かいグリッドアイコン / 大きいグリッドアイコンのボタンでも列数切替ができます(タイルを小さく / 大きく)。 抽出済みサムネイルは動画ファイルごとに永続キャッシュされ、再表示は即座です。 キャッシュは 設定リファレンス → サムネイルキャッシュ管理 から動画別に確認・削除できます。

メタ情報パネル

画面右端にカーソルを近づけるとメタ情報パネルが表示されます。 タイトル / 作成者 / 解像度 / フレームレート / コーデック / デコード方式 / フレーム表示 / デインターレース等の動画メタ情報が確認できます。

I または Tab で固定表示に切替可能です。

レーティング

動画もフルスクリーン再生中に F1F5 でその動画への★1〜★5、F6 で解除、 Shift+F1F6 で現在のコンテナ(フォルダ / ZIP / PDF)のコンテナ★を操作できます。 レーティングはツールバーの★フィルタで他のファイルと同じく絞り込みに使えます。 (レーティングの考え方は グリッド表示 ページ参照)

VST3 プラグイン処理

動画再生中の音声を VST3 プラグインのチェーンに通してから再生できます。 LUFS 測定 + EQ + コンプ等の組み合わせを動画再生しながらリアルタイムに分析できます。 既定は OFF で、利用しない場合は動作・表示とも何も変わりません。

有効化とプラグインのスキャン

環境設定 → VST3 プラグインで「VST3 プラグイン処理を有効にする」を ON にし、「プラグインをスキャン / 再スキャン」を実行すると、 %COMMONPROGRAMFILES%\VST3\ などのフォルダを再帰的に走査し、見つかった VST3 プラグインを候補一覧に表示します。 スキャン中は進捗(確認済み / 総数)が表示されます。

プラグインチェーン

音声を通すプラグインの並び(最大 10 個)。上から順に処理されます。 候補一覧のプラグインをクリックするとチェーンの末尾に追加されます。各行の ↑ / ↓ で並べ替え、× で削除できます。 チェーン後段には保険用の safety limiter(0dBFS)を内蔵し、ユーザーが limiter を挿していない場合でも過大出力による音割れを抑えます。

動画再生中の操作

VST3 プラグイン処理が有効なときは、上部ホバーバーに「VST」ボタンが表示されます。 クリックすると VST3 プレイバックパネルが開き、チェーン全体の表示 / 個別 GUI の表示 / 各プラグインのバイパスを操作できます。 プラグインの GUI はフルスクリーン再生中は動画の手前に表示され、他アプリへ切り替えると背面に戻ります。 チェーン構成は 10 個のスロットに保存・呼び出しできます。

ℹ️
各プラグインは本体とは別のプロセスで動作するため、プラグインがクラッシュしても mImageViewer 本体や他のプラグインには影響しません。プラグインの内部状態(EQ カーブなど)は アプリ終了時や設定変更時に保存され、次回も引き継がれます。
遅延が 2 秒を超えるプラグインは音ズレ防止のため自動的に OFF(バイパス)にされ、 環境設定ページに警告が表示されます。プラグイン側で遅延を減らしてから手動で再 ON してください。

VST3 機能は Steinberg VST3 SDK(MIT ライセンス)を利用しています。 プラグインの追加・削除・並べ替えは、環境設定 → VST3 プラグイン で行います。

AI 動画アップスケール(オフライン処理)

動画ファイルを AI モデルでアップスケールしてディスクに保存できます。 長尺動画でもセグメント単位で進捗を保存しながら処理するため、途中で停止 → 再開しても最初からやり直す必要はありません。 処理中もアプリの通常操作は継続でき、複数ジョブをキューに積んで一晩かけて処理する使い方を想定しています。

登録方法

  1. グリッドで動画ファイルを選択(または右クリック)します
  2. 右クリックメニュー → 「動画」「この動画をアップスケール登録…」 を選びます
  3. 「AI動画アップスケール登録」ダイアログが開きます。下記の項目を確認・選択します
    • 倍率:2x / 4x
    • 品質:1 最高品質 / 2 高品質 / 3 標準 / 4 小さめ / 5 最小(数字が小さいほど画質を優先、ファイルが大きくなります)
    • 上書き:出力ファイルが既に存在する場合に上書きするかどうか
  4. 「キューに登録」を押すとタスクキューに追加され、順次処理が始まります

登録時には出力解像度・推定ファイルサイズ・フレーム数が表示されます。 出力解像度が 8K UHD 上限を超える場合は登録できません(メッセージで通知されます)。

出力ファイル

アップスケール結果は元動画と同じフォルダに、ファイル名の末尾に .miv.mkv を付けて書き出されます。 (例: movie.mp4movie.miv.mkv) 音声は最終出力時に元動画からコピーされます。 各動画に対応する設定情報は .miv.json サイドカーとして保存され、後から削除・再生成の参照に使われます。

タスクキューの管理

登録後は右クリックメニュー → 「動画」→ 「アップスケールタスク表示」 でタスクキュー ウィンドウを開けます。 各タスクの進捗(処理済みセグメント数 / 総セグメント数)と状態(待機中 / 実行中 / 完了 / 失敗)を確認できます。

アプリ再起動後もタスクは保存されているので続きから処理が再開されます。 既に別の mImageViewer インスタンスがキューを使用中の場合、新規登録はできません(ファイルロックで競合を防ぐため)。

アップスケール結果の削除

右クリックメニュー → 「動画」→ 「この動画のアップスケールを削除」 で、 元動画に対応する .miv.mkv.miv.json をまとめて削除できます。

ℹ️
AI 動画アップスケールはオフライン処理(保存)専用です。 再生時にリアルタイムで AI アップスケールがかかるわけではないため、 高画質な視聴環境を作るには事前に処理 → 結果ファイルを再生する流れになります。 低ビットレート・ノイズが多い動画では効果が限定的です。

レジューム再生

3 秒以上再生し、かつ末尾 5 秒以内に到達していない動画について、再生位置を自動的に記憶します。 次回その動画を開くと、その位置から自動再生で再開できます。

環境設定 → 動画 → レジューム再生 → 「一覧から開いたときは最初から再生する」 を ON にすると、 サムネイル一覧からダブルクリック / Enter で開いた動画は、保存済みの再生位置があっても先頭から再生します。 フルスクリーン中にホイール / / などで動画を切り替えた場合は、誤移動から戻りやすいよう従来どおり保存済み位置から再開します。

記憶している件数の確認と、全件クリアは 環境設定 → 動画 から行えます。

関連する環境設定

動画関連の各設定項目は 設定リファレンス → 動画 および 設定リファレンス → VST3 プラグイン にまとめてあります。主な項目: